近畿大学図書館司書 通信課程 合格レポート

2020年度 近畿大学で図書館司書資格を取得した体験記

【絵本】こんとあき

すてきな絵本をご紹介します。

 

こんとあき 作:林明子 福音館書店

 

あきのお守り役、遊び相手となったぬいぐるみのこんですが、あきがこんの背を追い越し成長すると、こんはだんだん古くなり、こんの腕がほころびてしまいました。

その腕をおばあちゃんに直してもらおうと、こんとあきは遠く離れた「さきゅうまち」まで電車にのって出かけます。
旅の途中、はぐれてしまったり、こんのほころびがひどくなったり、ハラハラドキドキしてしまいます。
あきがこんを想う気持ち、こんがあきを想う気持ち、大きな愛情に包まれた魅力的な絵本です。

大人にも一度は読んでみてもらいたい一冊です。

 

【図書館情報資源特論】近畿大学図書館司書通信課程 合格レポート

設題

 

灰色文献とはなにか。灰色文献の定義や意義、特性について記述してください。また、灰色文献と言われる具体的な資料名を挙げて、その資料の特徴についても説明してください。

 

レポート作成上の留意事項

参考文献の著者名、署名、発行所、ページ等を本文の末尾に記述すること。

 

総評基準についてのメッセージ

  • 「レポート作成上の留意事項・ポイント」が守られているかどうかを判断する。
  • 問題についての基礎的知識があるか、論文の構成がきちんとなされているか、自己の言葉で書かれているかなどを判断する。

 

★合格レポート★

1.  灰色文献とはなにか

 世の中には、一般の流通経路には乗らない、発行が少部数で配布先が限定されていたり、所在確認や入手が非常に難しい資料があり、これらは「灰色文献」と呼ばれる。

 灰色文献には、専門性が高く貴重な情報源となるものが多くある。市販の誰でも入手可能な一般の資料を「白」、政治上・軍事上の機密情報が記載されておりごく少数の特定者以外には非公開となる機密文書を「黒」とし、その中間に位置するという意味合いから「灰色」と呼ばれる。

 

2.  灰色文献の定義

 灰色文献という言葉が最初に使われたのは、1970年に刊行されたドイツ語文献の"Graue  Literatur"であるとされる。1970年以前は、テクニカル・レポート、議事録、学位論文など、個々の資料形態名で呼ばれており、入手や流通の側面から、非市販資料や入手困難資料などと言われることもあったが、当時は定義化はされていなかった。

 灰色文献の定義が初めて国際的な場で定まったのは、1978年のヨークセミナーであった。灰色文献と非市販資料はほぼ同じ意味という点、下書き文書は含まない、という点について共通認識が得られた。

 その後、1995年の米国の省庁横断灰色文献ワーキンググループで、灰色文献は公開されたものが原則で、非公開資料や機密の情報は含まない、という点が明確にされた。

 1997年頃からインターネットの普及や情報の電子化が加速し始めたことにより、灰色文献やその定義にも大きな変化があり、定義の表現が「モノ」から「情報」に変わり、形態が「資料」から「情報」に変わった。

 その後も灰色文献の定義は変化し続けているが、出版商業ルートに乗らず入手が困難である、存在が判明しているのに全文情報にたどり着くのが困難である、という2点が基本となっている。

 

3.  灰色文献の具体例とその特徴

 

灰色文献には以下のものが含まれる。

政府刊行物

 国家機関が立法・行政又は広報のために作成・発行した資料のこと。

 図書館法第9条に、官公庁刊行物の公共図書館への頒布規定があるが、十分に活用されておらず、刊行情報が捉えにくい灰色文献であるといえる。

 2001年に情報公開法が施行されたことにより、各府省のホームページ上で情報提供が行われると共に、電子政府の総合窓口e-Govが整備され、国民がこれらの情報にアクセスしやすくなった。

 非市販の政府刊行物については、刊行情報の迅速な把握に努め、刊行の都度発行機関に直接送付依頼をしたり、普段から国の諸機関の刊行物頒布対象機関に加えてもらうなど、入手のためのアプローチが必要である。

 

地方自治体が作成した資料

 地方公共団体の諸機関が作成した地方行政に関する資料から、当該地域に特に関連の深い政府刊行物、住民からの嘆願書、要望書、ビラの類なども含む、地方行政に関する公私一切の資料のこと。

 こうした地方行政資料は、各地方公共団体のウェブサイトで公開されるものが増えているが、印刷資料としては非刊行資料も多いため、収集には絶えず役所内各部局と接触を図り、刊行情報を迅速に把握して寄贈・移管依頼を行うなど、図書館側からの働きかけが必要である。

 

③プロジェクトレポート、市場調査報告書など

 民間のシンクタンク、調査研究機関等が作成・発行したもの。

 

④学位論文

 博士の学位を取得するための論文で、学術的に信頼性が高いため、参考文献として用いられることがある。学位授与大学と国立国会図書館で保存されるが、本来流通を目的としていないため、資料的価値が高いにも関わらず入手が困難であった。

 平成25年より学位授与された博士論文は、原則として学位授与大学等がウェブサイトで公表することになり、国内の博士論文を検索することが可能となった。

 

⑤会議録

 学会等での発表論文、会議等の記録を正式にまとめたもので、一般に参加者のみに提供されるため入手が困難であった。灰色文献の典型として挙げられていたが、最近ではインターネット上で公開されるものも多く、入手しやすくなっている。

 

4.  おわりに

 現代社会では情報が極めて重要であり、日本では「情報公開法」を定めて政府の機関の保有する情報の公開を法的に義務付け、国民に政府情報を公開するよう定めている。

 図書館には、情報を収集し利用者に提供するという役割がある。現代はテレビやインターネットなどの普及により、情報量が著しく増大している情報過多社会であるといえる。このような状況下で、図書館における的確な図書資料を選択することは極めて困難である。灰色文献についても、その多くの部分がウェブサイトで公開されるようになったが、灰色文献の存在は消えていない。

 図書館は、利用者の知る権利を保障するため、灰色文献の収集、整理、保存、提供し、利用者と灰色文献を繋げる役割がある。こうした手立ての一つとして、メタデータの整備やデータベースの活用により、灰色文献の情報をいち早く捉えると共に、資料をどのように保存し、恒久的なアクセスを保障するのか、ということを考えていかなくてはならない。

 

2081字

 

参考文献

1. 伊藤 明著「図書館情報資源特論」近畿大学 2012年
2. 高山 正也, 平野 英俊編集 「図書館情報資源概論」 樹村房 2013年
http://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/58/58_193/_html/char/ja (取得日:2020年10月14日)

 

【図書館サービス特論】近畿大学図書館司書通信課程 合格レポート

設題

 身近にある公共図書館を実際に観察し、その図書館で行われている課題解決支援サービスの内容・特徴を述べると共に、設置されている地域の課題を考えると他にどのようなサービスが実現可能か具体的に提示しなさい。

 

レポート作成上の注意事項

  •  1,900字以上、書くこと。
  • 事例に採用した公共図書館の正式名称を冒頭に必ず書くこと。
  • インターネットで調べるだけでなく、実際に図書館に出向いてどのようなサービスが行われているのか観察して書くこと。

 

 

総評基準

  • テキストの理解がまず基本である。テキスト内容をしっかりと自分のものにした上で、実際に観察したこと、テキスト以外の資料で学んだこと、そして自分の考えをレポートにまとめて頂きたい。

 

★合格レポート★

〇〇〇〇〇図書館における課題解決支援サービスについて

 

1.  はじめに

〇〇〇〇〇図書館は、〇〇市の〇〇〇に立地し、市内で最も規模の大きい図書館である。体験学習館が併設されており、展示会やイベントなど図書館と連携した生涯学習の拠点として活用されている。同館における課題解決支援サービスについて、以下に述べる。

 

2.  現在取り組まれている課題解決支援サービスについて(参考文献1,  2)

2.1 学校教育支援

 〇〇市内の小学校では、朝10分間読書や、保護者やボランティアによる図書の読み聞かせ活動が積極的に行われており、こうした子供の読書活動を推進するため、同館では小中学校へ図書の団体貸出を行っている。調べ学習や学級文庫用に1クラス100冊まで団体貸出が可能となっている。

 また、市内小学校の学級を図書館へ迎え、施設見学を行うサービスを実施している。図書館員が図書館へのアクセス方法、貸出カードの作り方、貸出・返却方法を案内してくれる。

 市内中学生には、職場体験ができるサービスを実施している。図書館業務の実習や図書館員へインタビューができ、図書館の仕事について知ることができる。

 そのほか、市内の保育園、幼稚園、小中学校の先生向けに、学齢に応じた読み聞かせにおすすめの本をブックリストとして配布したり、図書館の利用方法や総合学習、施設見学等の案内を掲載した図書館ガイドを配布している。

 

2.2  子育て支援

 育児、子育てに関する図書情報を提供するとともに、様々な参加型の支援サービスを行っており、育児中の保護者の孤独を防いでいる。

 例えば、市内の乳児を対象に、3~4か月健診の際に絵本を1冊プレゼントするブックスタート事業を行っている。

 また、市内の各図書館において、乳幼児とその保護者を対象にしたおはなし会が毎週1回開催されている。同様に、幼児~小学生を対象にしたおはなし会も毎週1回開催されている。ストーリーテリングや、アニマシオン、室内でのこども映画会や野外映画会を不定期に行っており、多彩な行事がある。

 館内においてブックリストを配布している他、図書館ホームページ上において「すてきな絵本、たのしい絵本」というタイトルで、保護者向けに子供の成長にあったおすすめの本が紹介されている。また、単なる紹介だけでなく、絵本の選び方や絵本の読み聞かせの仕方、探している本が見つからないときの問い合わせ方など、利用者に配慮した形でサービスを提供している。

 

2.3  学習支援

 図書館に訪れるのが比較的少ない中高生世代向けに、児童書コーナーと一般書の中間地点にYAコーナーを設置している。CDやDVDなどの視聴覚資料の書架と隣接させ、漫画を置くなど中高生が気軽に足を運びやすいように工夫している。また、館内に学習机や会議室を設置し、学習環境の充実を図っている。

 

3.  今後の地域の課題解決支援サービスについて

 2020年3月に策定された「〇〇市教育振興基本計画 〇〇市教育プラン2020年度~2024年度」によると、市民アンケート調査結果(参考文献3  p18~p22)において、約7割の市民が1年間に何らかの学習活動を行った、と解答しており、学習活動への潜在的なニーズが伺える。一方で「仕事や家事が忙しくて時間がない」、「費用がかかる」、「(学級・講座の)時期や時間が自分に合わない」、「きっかけがつかめない」といった学習活動を行う上で何らかの支障を感じている市民が多くいることがわかった。学習活動を行っていく上で望まれる支援としては、「情報提供の方法を充実させる」、「施設への移動や交通の便をよくする」、「施設を平日や夜間にも開放する」といったサービスが求められている。そこで、今後はそれぞれが時間や場所に捉われず学習活動が行えるよう、非来館型のサービスが充実させていくことが望まれる。

 既に同館では、オンラインでリクエスト予約を行った図書を、貸出ロッカーを用いて時間外貸出できるサービスを行っている。また、ホームページのリンク集(参考文献1)にて、「青空文庫」や「国立国会図書館デジタルコレクション」、「米国デジタル公共図書館」などの電子書籍が利用できるし、「ジャパンサーチや」「出版書誌データベース」などのオンラインデータベースの利用が可能となっている。

 さらに今後は、有料の電子ジャーナルやデータベースを各個人のモバイル端末から利用できるようにしたり、オンラインイベントの開催や電子図書館を導入していくことが期待される。ただし、こうしたサービスを実現するためには、対応環境の整備の問題、専門的な人材を雇用する問題、コンテンツの拡充の問題、著作権の問題などがあり、多額の費用かかるサービスを公共図書館において無料で提供していくということに難しさがある。したがってまずは、オンライン講座や映画会、おはなし会など、費用がかからずにできる非来館型のサービスから実現していくことが望ましい。

 

2043字

 

 

 

 

【情報資源組織論】近畿大学図書館司書通信課程 合格レポート

設題

1.カード目録の構成要素を、(1)記述(書誌記述)、(2)標目、(3)標目指示、(4)所在記号の4項目に区分して、その概要(意味、目的、種類や構成、記録上の留意点など)について論述してください。(1000字)
ヒントとなるキーワード:<既知資料検索、未知資料検索、標準化、典拠コントロール>                                
2.図書館では、利用者が求める情報資源(資料)にたどり着くために、目録や図書資料の背ラベルの他、館内のいろんなところでNDC(日本十進分類法)の分類(分類記号や分類項目)が表示されています。
(1)実際に地域の図書館(公共図書館)に立ち寄り、分類表示について調査し、その概要をまとめてください(箇条書き可)。尚、ここで取り扱う情報資源は、“紙メディア”とする。
(2)(1)の調査結果や、テキストなど関連情報をもとに、書架分類と書誌分類という二つの点から、NDCの分類(記号)を活用することの意義や課題について考察してください。(1000字)
ヒントとなるキーワード:<書架分類、書誌分類、目録、配架(テキストでは排架を使用)、所在記号>
<調査項目・調査方法の一例>
 調査対象の図書館の名称の記入。
 NDCの分類記号の表示がある場合は(1)場所(もしくは物の名称)、(2)目的、(3)方法(記号の表示例)、またNDCの分類記号の表示がない場合は(1)場所(もしくは物の名称)、(2)表示がない理由、(3)方法(記号の表示例)について調査する。
 上記内容から、特徴や特に気になるケースを洗い出し、概要としてまとめる。
※調査項目・調査方法は、当テーマに関わることであれば自由に行ってください。

 

レポート作成上の注意事項

  •  設題は2つあります。指定された字数の中で、両者の回答内容がほぼ同じ位の分量(文字数)になるように心がけましょう。
  • テキストをもとに、まず情報資源組織の目的や意義を理解した上で、レポートの作成に取り掛かってください。
  • 設問1では、「カード目録の構成要素」に集中しましょう。特定の目録規則についての解説や記録内容にかかわる詳細な説明、OPACの構成要素との比較検討はここでは控えめにしてください。
  • 設問2では、「NDCの分類記号がどのように活用されているか」、「何故、分類が必要なのか」、「書架分類と書誌分類の違い」について考えてください。NDCの歴史(成立背景)、分類作業の手順、分類項目、分類規定に関わる詳細な説明は控えめにしましょう。
  • 誤字や脱字に気をつけましょう。特に、テキストで用いられている基本的な用語の誤字が目立ちます。書いた内容を再度読み返し確認するようにしましょう。
  • 論文の構成を考慮した論述を心がけましょう。

<レポート作成における留意点>

①前置き部分[「序論」もしくは「はじめに]

⇒何故、このテーマを取り上げるのか明確にすると尚良い

②本論部分

⇒できるだけ自分の言葉で要点をわかりやすくまとめる(文章すべてがテキストの丸写しにならないように!)

③結論部分[「結論」もしくは「おわりに」]

⇒本論で得た情報をもとに、結果として何を学んだのか明確にする(設問I、設問IIそれぞれのまとめ+自己の私見)、具体的には、設題の内容を参照してください。 

 

総評基準

当科目における評価の基準は以下のとおりです。

  • カード目録の構成要素4項目や、分類(法)の意味、書誌分類と書架分類の違い・設題でヒントとして提示したキーワードの意味を理解した上で、それらをすべて使って解答していること。
  • 論文の構成を考慮した論述になっていること。⇒上記、<レポート作成における留意点>を参照
  • 得た情報をもとにどれだけ理解しているのか、自分の言葉で表現していること。
  • 設問I、設問II、それぞれの説明に対する分量のバランスが取れていること。
  • その他、「レポート設題集」に記載されているレポートの書き方に関する諸注意をよく読み、表現上の注意(改行した場合は1字下げとするなど)に気をつけて書いていること。

 

★合格レポート★

1.  序論

 図書資料に関する代替物を整理し、検索可能としたものを目録という。目録カードの概要を記述、標目、標目指示、所在記号という四つの構成要請に分け、その概要を述べる。

 

2.  目録カードの構成とその概要

 (1)記述

 目録カードの中心部に記載され、資料のタイトル、著者、版次、出版年、ページ数等の情報から構成される。

 記述は、既知資料検索と未知資料検索に対応しつつ資料が自身の求めるものかどうかを同定するためにある。表示されているままの字体等を使用する「転記の原則」に従う他、国際標準書誌記述(ISBD)を踏襲する必要がある。

 

(2)標目

 目録カードの記述の上部に記された検索用の見出しを標目といい、タイトル標目、著者標目、主題標目がある。標目は、資料を発見する手がかりとしての役割があり、タイトルがわかっている場合にはタイトル標目を、著者名がわかっている場合にには著者標目を用いる。タイトルも著者名もわかっていないような未知資料検索には、主題標目を用いる。

 一つの資料に対して複数の標目を付した目録カードを複数枚作り、目録カード・ボックスの所定の位置に排列する。

 

(3)標目指示

 目録カードの記述の下部にあり、対象資料が必要とする標目を一定の形式で一覧できるようにしたものを標目指示という。対象資料がいくつの標目が必要なのかを一目でわかるようにしたもので、記載の誤りや資料の除籍によってカードの訂正・除去が必要になった際に用いる。

 このカードを作成するときは、まず標目のないカードを作り、このカードを標目指示の数だけ複写し、標目指示に従って各カードに標目を入れていく。

 

(4)所在記号

 所在記号は、一般的に図書資料の背ラベルに貼られる記号で、目録カードでは記述の左端に記入される。日本では日本十進分類法(NDC)に則って付される。所在記号には、書架上に主題に基づいて体系的に排架するための書架分類記号、同一分類記号の資料をグルーピングするための図書記号、資料を個別化するための補助記号、書架分類記号とは異なる基準で排架するための別置記号がある。資料はこの所在記号の順に排架されるので、目録カードの所在記号を見れば、目的とする資料に確実に辿り着くことができる。

 

3.まとめ

 今日、多くの図書館でOPACが普及しているが、かつては目録カードによる検索が主であった。OPACのメタ・データという書誌情報は目録法に則って記録、編成されるため、このような目録カードの理解が必要不可

欠である

 

1035字

 

参考文献

1. 柴田 正美、高畑 悦子著 「情報資源組織論」 日本図書館協会 2020年
2. 田窪 直規 編著 「情報資源組織論」 樹村房 2019年

 

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1.  序論
      NDCは、日本の図書館で広く使われている図書資料の分類法である。図書館では、目録や図書資料の背ラベルの他、多様な場所でNDCの分類が使われている。実際に地域の図書館において、分類表示がどのように使われているのか調査した。

 

2.  調査結果

調査対象:〇〇〇〇〇図書館

目的:図書資料の背ラベル等を観察し、NDC分類表示を確認する。

 

①書籍背面

「格差と階級の未来」鈴木貴博著 講談社+α新書

背ラベル:338.1 ス

NDC33「経済」、8「金融・銀行・信託」、1「金融市場・資金」、ス「著者名の頭文字が”ス”のグループ」に分類されていた。

 

②書棚の側面

書棚の表示:3社会科学 31政治

NDC30「社会科学」、31「政治」に分類される資料がある棚であった。

 

③NDCの記号表示がないもの

しろくまちゃんぱんをかいに」 わかやまけん著 こぐま社

背ラベル:/E7/ワ/

児童書の絵本コーナーの、著者名の頭文字が”ワ”のグループに別置されていた。

 

 図書資料は、NDCを用いて主題別に分類されており、同一分類記号の資料は、著者名の頭文字を図書記号としてグルーピングされていることがわかった。

 児童書や紙芝居など特殊な資料は、別置記号を使って排架され、探しやすいように工夫されていた。

 書棚にNDCの表示と共に分類名が表示されており、どのような主題の資料があるのか、一目でわかるようになっていた。館内全体のマップはなかったが、OPACで資料検索をすると、資料の所在場所がマップで表示され、分類記号に馴染みがない者でも一目でわかるようになっていた。

 

3.  まとめ

 NDCは請求記号として資料を書架に並べる際の書架分類と、検索や蔵書管理のための書誌分類という2つの機能を有している。

 書架分類とは、資料を主題に基づいて体系的に排架する分類法をいう。同様な主題の資料を近い場所に排架しておくと、利用者が本を探すときに便利である。ただし、書架分類では分類記号をただ一つしか与えない。

 一方、書誌分類とは目録データ上に記載される書誌上の分類法をいう。分類記号は長くなってもよく、一資料に対して複数の書誌分類を与えることもできる。

 NDCを用いると、確実に目的の資料に辿り着くことができるだけでなく、その前後に関連資料を見つけることができる。また、Web上で図書館の蔵書を探す際にも、分類記号を辿って目的の資料を探すことが容易になる。このようにNDCは、資料を探し出す際の手がかりとして重要な役割を果たしている。

 

1048字

 

参考文献

1. 福永 智子著 「大学図書館における書架分類の現状と問題点」 椙山女学園大学研究論集第35号(人文科学編) 2004年
2. 田窪 直規編著 「情報資源組織論」 樹村房 2019年

 

【図書館情報資源概論】近畿大学図書館司書通信課程 合格レポート

設題

(1)ネットワーク情報資源とはなにか、(2)公共図書館が提供しているネットワーク情報資源の事例や特徴を述べるとともに、(3)今後の収集の在り方や課題についても述べなさい。

 

レポート作成上の注意事項

  •  1、2、3や(1)、(2)、(3)などの見出し番号と見出しを付けて記述すること。
  • 参考文献の著者名、署名、発行所、ページ等を本文の末尾に記述すること。

 

総評基準

  • 「レポート作成上の留意事項・ポイント」が守られているかどうかを判断する。
  • 問題についての基礎的知識があるか、論文の構成がきちんとなされているか、自己の言葉で書かれているかなどを判断する。

 

★合格レポート★

(1)ネットワーク情報資源とはなにか

 情報資源とは、必要なときに利用できるように何らかの方法で蓄積、管理された情報や資料をいい、図書館においては、図書、記録、視聴覚資料などが該当する。

 近年、ネットワークにおける情報通信技術の飛躍的な発展により、PCやスマートフォン、汎用タブレット端末などのデバイスが急速に普及し、ネットワークを通じて情報を受け取ることが一般的になってきた。それに伴い、情報を物理的媒体を介さずにネットワーク上で探索、入手、閲覧できるようになってきた。

 こうしたネットワーク上でやり取りが可能な、物理的媒体を伴わない情報資源を「ネットワーク情報資源」という。

 

(2)公共図書館が提供しているネットワーク情報資源の事例や特徴

電子書籍

 PCや汎用タブレット端末、電子書籍リーダーなどのデバイスで、ネットワーク上のデジタルデータを読むことができるものを電子書籍という。

 東京都千代田区立図書館では、電子書籍を貸し出す「千代田Web図書館」を開始し、約4000タイトルを提供している。2020年現在で、97館が電子書籍サービスを導入している。

 

②音声コンテンツ

 ネットワークを介して音楽をデジタルデータで提供することを音楽配信サービスという。国立国会図書館では、「歴史的音源」というデジタル化した全音源約5万点を提供している。各音源は著作権の保護期間が終了したものを公開している。

 公共図書館では、ナクソスミュージックライブラリーからアクセス権を購入し、音楽配信サービスを提供しているところもある。

 

 ③放送・映像配信サービス

 国立国会図書館では、NPO法人科学映像館を支える会がデジタル化した映像のうち、1950~1990年代の映像を中心に国立国会図書館デジタルコレクションとして公開している。

 

④データベース

 図書館では様々な有料・無料のデータベースが提供されているが、公共図書館が提供しているデータベースの種類は少ない。

・雑誌記事のデータベース

例:ブリタニカ・オンライン・ジャパン,  ジャパンナレッジLib など

・新聞記事のデータベース

例:聞蔵IIビジュアル,  ヨミダス歴史館,  毎索 など

・過去のウェブページのデータベース

例:Wayback  Machine,  インターネット資料収集保存事業(WARP) など

 

デジタルアーカイブ

 デジタルアーカイブとは、原資料を所蔵している所蔵館や提供元が有形・無形の文化的資源をデジタル化し、ネットワーク上に保存した保管庫のことである。

 国立国会図書館は、自館が所蔵する資料を保存する目的でデジタル化したものを国立国会図書館デジタルコレクションとして公開している。

 

(3)今後の収集の在り方や課題

 図書館は、情報資源を収集、整理、保存し、利用者に提供することにより、国民の知る自由を保障する機関として社会的な役割を担っている。

 都道府県立図書館は、住民のあらゆる資料要求に応え、市町村立図書館の資料センターとしての役割を果たすため、すべての主題分野を包括し図書や雑誌、新聞等の伝統的資料以外にも視聴覚資料やネットワーク情報資源などを幅広く収集していく必要がある。

 一方、市区町村立図書館は、資料を収集する前提として住民のニーズと地域社会を反映したものや、利用者ニーズの高い資料を収集する必要がある。

 従来の図書館資料は、図書の他、テレビ放送、映画、音楽などはテープやディスクといった繰り返し視聴できるパッケージ型として収集されてきた。しかし、図書館施設のコンピュータ端末機でインターネットに接続できる環境が整い始めたこと、国立国会図書館で一部のウェブサイトを文化財として収集・保存する事業が開始されたことなどから、ネットワーク情報資源についても、提供・利用が進んできた。

 しかし、ほとんどの図書館では、動画配信や放送番組などは収集対象となっていない。過去の動画は、インターネットによる公衆送信を前提とした契約処理がなされておらず、様々な人物の映り込み肖像権問題などの解決が難しいためである。

 また、国内では青空文庫のようにボランティアの力によって作成・維持されているデジタルアーカイブの他、多くの都道府県立図書館ではデジタルアーカイブが公開されているが、未だデジタルアーカイブを導入しない図書館の理由としては、予算がない、人員がいない、ノウハウがない、著作権処理が困難であるという課題がある。

 さらに、デジタル化資料をインターネット上で提供することは、公衆送信権などの法律により容易ではない。

 Googleなど海外の大規模なデジタルアーカイブ事業では、各図書の著作権処理について、事前に許諾を得るのではなく、デジタル化後に権利関係者から削除の申し出があった場合に、受け付けるという、オプトアウト方式が取られているが、日本においてもそうした大胆な方式を取り入れていくことが必要である。

 

2085字

 

参考文献

1.電子出版制作・流通協議会ホームページ https://aebs.or.jp (2020-10-1 参照)
2.東京都立図書館ホームページ https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/ (2020-10-4 参照)
3.図書館情報学会用語辞典編集委員会編著 「図書館情報学用語辞典 第4版」 2013年

【児童サービス論】近畿大学図書館司書通信課程 合格レポート

設題

児童サービスのもつ意義について述べなさい。また調べ学習や読みたい本を探している子どもに、司書としてフロアワークでどのような働きかけをすればよいかを述べなさい。さらに、子どもたちが将来の図書館のファンになるために、司書としてどのように取り組むかを述べなさい。

 

レポート作成上の注意事項

  •  1,900字以上書くこと。
  • まずテキストをよく読み、その後、参考文献で肉付けすること。
  • 必要以上のコメントや感想は避ける。
  • 参考文献は必ず挙げること。

 

総評基準

  • 設題の趣旨を十分に理解して書いているか。
  • テキストや参考文献をよく読んで書いているか。
  • 構成をきちんとしているか。(筋道を立てて書けているか。)
  • テキスト以外の参考文献等の学習ができているか。

 

★合格レポート★

1.  はじめに

 昨今、子どもの読書離れの現象が進んでいると言われています。 

 子どもの読書離れの一因は、大人が読書をしなくなっているからです。少し前までは、電車の中では、読書をしている大人がたくさんいたものですが、今はスマートフォンを視聴している大人がほとんどです。

 しかし、このような映像媒体には、暴力的なものや性的な描写があらわになっているものがかなり含まれています。人間は、こうした安易で気楽、刺激的な方へ流されやすいので、幼い頃からこうした映像資料に浸った生ます。人間は、こうした安易で気楽、刺激的な方へ流されやすいので、幼い頃からこうした映像資料に浸った生活を送ってしまった子どもを、活字の世界へ誘おうとしても難しくなります。

 子どもに読書の楽しみを教え、想像力と内面の豊かさを育むために、児童サービスの意義と司書の役割について述べます。

 

2.  児童サービスのもつ意義について

 子どもに読書の喜びを知ってもらうために、公共図書館が行う「子どものための図書館サービス」を、総じて「児童サービス」と言います。

 つまり、子どもが読書をすることの意義を理解し、子どもと本を結び付け、読書の楽しみを伝え、それが子どもに定着するようにすすめ励ます様々な活動、工夫や配慮のことです。

 子どもは地域の図書館とその蔵書を利用していると、図書館の本は皆で共有しているものであるということに気づいてきます。子どもは読書を通して、社会というものに気づき、それらとつながっているという感覚が養われてきます。これが、児童サービスのもつ、見えない社会的意義です。

 また、子どもは読書の楽しみを知ると、自分で図書館へ通うようになります。そのうちに、自分の居場所を見つけ、そこが自分の図書館だという気持ちが強くなります。自分の図書館だという気持ちが芽生えると、そこを大事にしよう、決まりを守ろうという気持ちになります。こうした気持ちが、公共性の理解につながります。

 

3.  フロアワークでの働きかけについて

 図書館のカウンターからフロアに出て、一人一人の子どもに対して、それぞれの要求に応える活動をフロアワークと言います。

 子どもに読書の楽しみを知ってもらい、適切な本を手渡すため、困った様子の子がいれば声をかけ、図書館の使い方や、本の探し方を教え、本を探している子には、本の内容を紹介したり、小さい子には読み聞かせてあげることもします。

 フロアワークを成功させるには、日頃から子どもがどのような読書をしているか知っておくこと、ブックトークをする準備をしておくこと、子どもとの間に信頼関係を築くようにしておくことが大切です。

 子どもが調べものの相談をしてきたときには、子どもの目線に合わせてじっくりと向き合って、調べものの内容を明確にし、解決のための本や資料について、調べ方の手順を教えます。調べること、調べたらわかるという喜びを、子ども自身が実感できるようにサポートします。

  ヤングに対しても、子どもに対するのと同じように親切丁寧に対応するのは同じですが、ヤングを子ども扱いしたり、そのような言葉遣いをしないように留意します。

 

4.  子どもたちが将来の図書館のファンになるために、司書として出来ること

 司書は、図書、各種資料に関する知識を持ち、子どもの読書の意義を理解し、読書が子供に及ぼす影響などを熟知し、個人や社会の要求を知り、それを還元できるようでなければなりません。

 フロアワーク、読み聞かせ、ストーリーテリング、ブックトーク、アニマシオン、レファレンス、読書案内、行事、文化・集会活動、乳幼児サービスといった、直接サービスを通じて、子どもに本に対する興味関心を抱かせ、読書の楽しみ・喜びを伝えます。

 また、児童書を分類に従って書架上に一定のルールで、その順序に並べ、整理整頓をします。子供の目の高さに配慮して、平面展示をしたり、書架の空き空間に紙人形を置いたりして、子どもの目を引くようなしかけをし、子どもと本との出会いを演出します。

 季節やテーマにちなんで、別置で展示したり、ブックリストやお便りを作って、子どもと本を結び付けるような働きかけを行います。

 幼い子どもはみんなで集まって何かをするのが好きなので、パネルシアターやエプロンシアター、ペープサートなど、集団で子供が活き活きとするイベントを行い、子どもが「本を読むこと」へのきっかけ作りをします。

 学校を訪問し、読み聞かせやストーリーテリングをする際には、公共図書館の場所や利用方法を紹介し、公共図書館へ足を運んでもらうように働きかけます。

 

5.  まとめ

 子どもの読書には、「楽しみ」という要素が最も大切になります。その楽しみや喜びが感動につながっていきます。そのような積み重ねが人間形成に大きな影響を与えているといっても過言ではありません。

 本との出会いは、いつでも、どこでも、だれでも、時間さえあれば出来ることです。そのような本との出会いを手助けすることが、図書館員として大切な仕事の一つです。

 

2019字

【情報サービス論】近畿大学図書館司書通信課程 合格レポート

設題

レファレンスサービスの理論の歩みを簡潔明瞭に記した後、その理論と今日のレファレンスサービスと利用指導(教育機関→図書館利用教育、公共図書館→情報活用能力の育成)の関連を述べ、これからの利用指導はどうあるべきか、貴方自身の考え方を含め論じてください。

 

レポート作成上の注意事項

  •  箇条書きでなく、文章で書くこと。
  • 設題の内容をよく理解し、自分の言葉で文章をまとめること。
  • テキスト及び参考文献から引用する場合、出典を明確にすること。
  • テキスト以外の参考文献を効果的に活用すること。
  • テキスト以外の参考文献を効果的に活用すること。
  • 感想文やエッセイではなく、指定された教材等の学習成果を明確に反映させること。
  • 本文文字数は、1,900字以上であること。

 

総評基準

  • テキストなどの丸写しは評価しません。
  • 記述内容が論理的であるか、結論を述べているかを評価します。
  • テキストをよく読んで内容を理解し、レポートの作成に取り組むこと。
  • テキストのみならず、参考文献を活用し、その学習成果を明確に反映させること。

 

★合格レポート★

 1.  レファレンスサービスの理論の歩み

1)  人的援助論

 19世紀最後の四半世紀に、公費に基づく公共図書館が米国において誕生し、地域社会の住民に不可欠の施設であることを認識させるための手段として人的援助が生まれた。

 1876年、グリーンによって人的援助論が発表され、レファレンス業務の基礎を築いた。同年、日本においても目賀田種太郎によって人的援助業務が紹介された。

 この頃、米国の大学図書館で初めてレファレンス業務が開始され、19世紀末、利用指導を中心とする人的援助が公共・大学図書館の一つの機能として確立された。

 

2)  保守理論

 1891年、チャイルドの理論以降「人的援助」という用語は「レファレンスワーク」に代わった。チャイルドの理論では、レファレンス業務が①利用者教育的機能を持っている、②利用者と資料の媒介的機能を持っている、ということを定義した。利用者に直接情報を提供するということは否定している。

 1900年、メルビル・デューイは、レファレンス業務は質問に応じてあらゆる援助を提供することであるが、求められる情報を図書から引き出すということは利用者に属する仕事であると、保守理論を説いた。

 1911年、ダナの理論はさらに保守性を高め、情報提供機能を否定し、教育的・指導的機能をレファレンス業務の中心とした。

 1915年に発表されたビショップの理論は、保守理論の集大成と言われ、①回答や情報そのものの提供を否定する、②教育的機能(指導的機能)を重視する、③媒体的機能を重視するため図書館的技術や知識の経験を重視する、と説いた。

 同年、日本の日比谷図書館にて「図書問合用箋」という問合せサービスが始まり、日本国内においてもレファレンス業務が展開されるようになった。

 

3)  自由理論

 1930年、ワイアーによって初めて自由理論が説かれた。ワイアーはこれまでの保守理論を否定し、情報の直接提供の道を開いた。

 サミュエル・ロースティンは、このワイアーの自由理論をさらに発展させ、体系化した。

 以上が理論の歩みである。

 

2.  教育機関におけるレファレンスサービスと利用指導の関連

 教育機関の図書館では、利用者の自立を促進する保守理論と、情報を迅速に提供する自由理論を質問の種類によって使い分けたレファレンスサービスを行っている。日常の業務の中で、質問処理という形で図書館の利用法や文献調査法の利用指導を行っているが、多くの利用者を一対一で相手にしていては非効率であるので、レファレンス係がリーダーになって集団指導を行っている。

 具体的には、図書館における利用教育においては、第1ステップ:図書館利用案内、第2ステップ:一般的基礎的な文献探索法指導、第3ステップ:主題文献探索法指導などに分けて利用指導が行われている。

 

3.  公共図書館におけるレファレンスサービスと利用指導の関連

 一方、公共図書館での利用指導は、利用支援という言葉で実施されている。印刷物やホームページ、動画に、図書館内や利用マニュアル、調べ方案内を掲載するなどして利用支援が行われているが、大学図書館のような利用教育はまだ展開されていない。

 また、教育機関の図書館と同様に公共図書館においても、保守理論と自由理論の両方が混在した形でレファレンスサービスが行われている。

 生涯学習にとって文献調査法を学ぶことは重要であるが、日本の学校教育ではほとんど教えられていない。米国では課題中心の授業であるため、小学校からレベルに合わせた図書館利用法や文献調査法をかなり徹底されて指導されているようである。

 生涯学習をもっと効率的に展開するためには、図書館のレファレンス係が中心となって一般社会人向けの図書館ツアーや文献調査法指導を実施してもよいであろう。図書館内にて展開する「文献調査法に関する利用教育」を市民にも開放し、積極的に展開していくことが求められる。

 

 4.  これからの利用指導の在り方

 従来のレファレンス業務は、本、雑誌、新聞等、紙媒体のものと視聴覚資料、地図資料等を基にサービスを行ってきた。しかし、高度情報化社会において、さらに磁気、電子資料など、新しい媒体による資料提供サービスが加わってきた。こうした新しいサービスはコンピュータを介して提供されることが多いため、図書館員は図書館学知識のみならず情報処理知識や主題知識が求められる。また、効率的、効果的に利用者に情報を提供するためには、コンピュータ活用に関連するインフラ整備など、複合的な環境整備が必要となる。したがって、従来の一対一の受け身的なレファレンス業務だけでなく、生涯学習との関係、集団教育としての利用指導、情報調査方法など、能動的な活動に関して積極的に展開していく試みが求めらる。

 

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