近畿大学図書館司書 通信課程 合格レポート

2020年度 近畿大学で図書館司書資格を取得した体験記

【図書館サービス概論】近畿大学図書館司書通信課程 合格レポート

設題

 身近な公共図書館都道府県立より、市町村立が望ましい)を観察し、このテキストに書いてあることと比較しつつ、その図書館の特徴を述べ、またあなたの具体的で実現可能な希望を列挙してください。

 

レポート作成上の注意事項

  •  本文を1,900字以上、書くこと
  • 基本的なサービスと対象別サービス双方の実態について書くこと
  • できるだけ自分で調べて、近隣の同規模自治体や平均値などと比べて、相対的に評価(例えば、「人口一人当たりの蔵書数・貸出数」)すること

 

総評基準

  • 諸データは相対的に評価されていますか
  • あなたの希望は具体的で実現可能ですか

 

★合格レポート★

 

 1.  〇〇〇〇〇図書館の概要

〇〇〇〇〇図書館は、〇〇市の〇〇公園内に立地し、施設規模は約XXXXX平方メートルあり、市内で最も規模の大きい図書館です。
 図書館内には、開架スペースの他、視聴覚資料視聴コーナー、パソコン使用コーナー、学習机、グループ学習室、喫茶等があります。〇〇〇〇〇館が併設されており、展示会やイベント、体験学習など図書館と連携した生涯学習の拠点として活用されています。
    添付の表に示すように、〇〇市の人口1人当たりの蔵書数はXXX冊、また人口1人当たりの年間貸出総数はXXX冊となっており、近隣地域と比較して恵まれた蔵書数を持ち、市民に多くの図書が提供されていることから、〇〇市は図書館サービスが比較的充実しているといえます。
    以下に、当館の図書館サービスについて述べます。

 

2.  基本サービスについて
 1つ1つの資料には請求番号とバーコードが付与され、汚損防止のための透明フィルムで覆われています。
 パブリックサービスとしては、図書や雑誌、新聞、CD、DVD、VHSなどのメディアが提供されています。隣接する〇〇〇〇館では、展示会や講座が頻繁に活動されています。開架フロアと閉架書庫があり、館内には一般開架スペース、新聞・雑誌コーナー、児童開架スペース、視聴覚資料スペース、レファレンス・地域資料スペースに分かれています。
 図書館サイトで利用案内が公開されている他、館内には図書館だよりやイベント案内のチラシやポスターが掲示されています。毎月、新着資料の案内のリーフレットが作成されており、新着資料コーナーが設置されています。
    貸出サービスは〇〇市在住、在勤、在学の者の他、周辺自治体在住の者も対象とされており、貸出点数は図書10冊、視聴覚資料2冊で、2週間借りることができます。
    貸出方式は、自動貸出機で資料と利用者カードのバーコードを読み取り、貸出資料一覧と返却日が印字されたレシートを受け取ります。インターネットで資料の予約ができ、貸出機で受け取ることができます。
   複写サービスは、館内の資料に限りコピー機を使用して、1枚10円で行うことができます。パソコン利用コーナーもありますが、パソコンの資料をプリントアウトすることが出来ないので、そうしたことが出来るようになるとよいです。
    おすすめ本のブックリストの配布や新着図書コーナーの設置、季節に合わせた展示コーナーがあります。
    図書館における調べものについての支援が少ないので、パスファインダーや読書案内の事例をインターネットで公開したり、国立国会図書館や他図書館のデータベースも閲覧出来るとよいと思います。
    図書館内所蔵の資料は予約することが出来ます。所蔵していない資料についても、リクエストすることが出来ます。貸出予約の多い人気のある資料は、膨大な時間を待たないと利用することが出来ないので、資料数を増やしたり、返却期限を短縮するなどするとよいと思います。
    CDやDVD、VHSの館内視聴や貸出が行われています。映画館やレンタル店と競合しないように配慮しなければなりませんが、当館では比較的新しい視聴覚資料を手に入れることが出来ます。
    レファレンスサービスはあまり積極的に行われておらず、申込書に記入が必要など利用しにくい点があります。
    併設の城山体験学習館では様々な文化・集会活動が行われており、図書館主催の上映会や科学教室、読み聞かせが行われています。
    〇〇市内の小学校には学校図書館が設置されています。図書のための授業時間があり、借りた図書を読んで読書カードに記録するという宿題があります。また、朝10分読書という時間もあるのは、読書活動を定着させるにはよいことだと思います。

 

3.  対象別サービスについて
    児童用の絵本コーナーは、棚が低く、絵本の表紙が見えるように置かれていたり、子供に配慮した造りとなっています。資料検索用のPCがあり、タッチパネル式で検索できるようになっています。児童専門の職員はおらず、フロアワークもあまり見られません。児童用のコーナーも大人と同じフロアであるので、児童がおしゃべりをしたり、質問をしたりすることは歓迎されていないように感じます。大人とフロアを分けるともっと児童は利用しやすいでしょう。
    ヤングアダルトコーナーには、漫画やライトノベルが置かれています。学習用の机や学習室があるので、利用している中高生が多くいます。
    また、新聞・雑誌コーナーには高齢者が多くいます。高齢者用の老眼鏡や拡大読書機が気軽に使えるように置いてあるともっとよいと思います。
    点字資料や録音資料、拡大資料といった障害者用サービスは、ボランティア室内で行われています。録音機や、拡大読書機や点字プリンターがあり、一般の利用客には見えないところでそうしたサービスを行っています。
    多言語での案内版や読書案内のパンフレットといったものは全く準備されていないので、今後は多文化サービスまで展開していくべきだと思います。

 

2074字

 

参考文献

東京都立中央図書館発行 「平成31年度 東京都公立図書館調査」

資格取得までにかかった費用(大学卒業資格有の場合)

図書館司書コース(大学卒業資格有の場合)

 

出願時一括納入:10,0000円

  • 入学金 20,000円
  • 選考料 10,000円
  • 通信授業科目授業料 70,000円

 

入学後にかかった費用:60,500円 

  • 科目期末試験受験料 500円×11科目=5,500円
  • メディア授業受講料 12,000円×2科目=24,000円
  • 司書資格証明書 発行手数料 500円×2通=1,000円
  • 在籍延長料(1年間)30,000円

※レポート用紙代はWEB提出にしたため、かかりませんでした。

※メディア授業教材費は、テキストを購入せずに図書館で借りて済ませたため、かかりませんでした。

※1年間では修了できなかったので、多めに1年間在籍延長しましたが、最終的には1年半で修了することができました。

 

合計:160,500円

 

近畿大学図書館司書通信課程 必要単位数

要修了単位数

通信授業科目:18単位

面接授業科目:4単位

乙群:2単位

合計:24単位

 

通信授業科目

  • 生涯学習概論 2単位
  • 図書館概論 2単位
  • 図書館情報技術論 2単位
  • 図書館制度・経営論 2単位
  • 図書館サービス概論 2単位
  • 情報サービス論 2単位
  • 児童サービス論 2単位
  • 図書館情報資源概論 2単位
  • 情報資源組織論 2単位
  • 図書館サービス特論 1単位
  • 図書館情報資源特論 1単位

面接授業科目

  • 情報サービス演習 2単位
  • 情報資源組織演習 2単位

【図書館制度・経営論】近畿大学図書館司書通信課程 合格レポート

設題

 図書館経営の基本思考の4種を挙げ、それぞれについて簡潔に説明した後、「図書館の設置および運営の望ましい基準」(テキスト巻末に収録)の公立図書館の「3.図書館サービス」に明記されていることを実現するためには、どのような図書館運営が望まれるか、4つの基本思考に関連させながら、貴方自身の考え方を含め論じてください。 

 

レポート作成上の注意事項

  •  箇条書きでなく、文章で書くこと。
  • 設題の内容をよく理解し、自分の言葉で文章をまとめること。
  • テキスト及び参考文献から引用する場合、出典を明確にすること。
  • テキスト以外の参考文献を効果的に活用すること。
  • 感想文やエッセイではなく、指定された教材等の学習成果を明確に反映させること。
  • 本文文字数は、1,900以上であること。

 

総評基準

  •  テキストなどの丸写しは評価しません。
  • 記述内容が論理的であるか、結論を述べているかを評価します。
  • テキストをよく読んで内容を理解し、レポートの作成に取り組むこと。
  • テキストのみならず、参考文献を活用し、その学習成果を明確に反映させること。

 

★合格レポート★

1. 図書館経営の基本思考

1-1.  利用者中心思考

 図書館業務のあり方を利用者の立場に立ち、図書館政策の全てを利用者を中心に考えることを利用者中心思考という。

 つまり、図書館サービスを利用者のニーズに視点を当て、社会変化に柔軟に適応した適切なサービスを提供することで、図書館活動と図書館経営そのものを、利用者の立場から考え、運営すべきである、という考え方である。

 

1-2.  建設的発展思考

 「図書館は成長する有機体である」というランガナタンの図書館学の五原則(1957年2版、初版1931年発行)のとおり、社会の変化に合わせて、図書館自身も常に変化し、発展していかねばならない、という考え方を建設的発展思考という。

 図書館は、常に社会と共にあるが、社会は常に変化しているので、その変化に合わせて図書館も変化しなければ、社会的ニーズに対応できなくなってしまう。従って、図書館自身も常に発展成長していかねばならない、という考え方である。

 

1-3.  中道思考

 図書館政策を行うにあたって、極端に偏った経営政策は好ましくなく、全体のバランスを重視し、調和させることが大切である。これは仕事、サービス、資料購入のバランス、あらゆる政策に共通する考え方で、このような考え方を中道思考という。

 極端になっている仕事はないか、無駄な仕事はないか、仕事にむらがないか、無理をしている仕事はないか、などを日常業務の中で常々考える必要がある。

 

1-4.  未来思考

 最近の社会は激しく変化しており、先行きの不透明な時代ではあるが、経営を考える場合、数十年先の未来を見据えて政策を考える必要がある。将来をできるだけ読むことは、将来の利用者に対して適正なサービスの提供を保障することになるので、こうした未来思考は極めて重要である。図書館政策においても、未来を予測できる情報をどれだけ収集できるかが大変重要である。

 

 2.  「図書館の設置及び運営の望ましい基準」の公立図書館の「3.図書館サービス」に明記されていることを実現するには、どのような図書館運営が望まれるか

 

2-1.  貸出サービス

 公立図書館が利用者の多様なニーズに応えるためには、まず、利用者が望む時、望む場所で貸出サービスを利用することができるよう、時間外貸出や館外貸出等のサービスを充実させる。

 また、全ての利用者に公平に資料が行き渡るよう、貸出期間や貸出冊数制限を定めたり、予約制度を設ける。

 

2-2.  情報サービス

 公立図書館は、利用者の求めに応じ、利用者が求める資料、情報にアクセスできるよう、資料の提供、紹介、及び情報の掲示等を行うレファレンスサービスの充実に努める。利用者のニーズに細やかに対応できるよう、対面式だけでなく、手紙や電話、ファックスや電子メールを活用して多様にレファレンスサービスを提供できるような環境を整備しておく。

 また、利用者が自ら調べられるように、インターネット環境を提供したり、商用データベースを契約して提供したり、様々にサービスを展開することが望ましい。

 

2-3.  地域の課題に対応したサービス

 公立図書館は、利用者及び住民の生活や仕事に関する課題、地域の課題の解決に向けた活動を支援するためのサービスを行う。このようなサービスはあまり知られていないため、広報活動を推進するなど図書館側から積極的に働きかけるとよい。

 また、地域の課題や現在・未来の課題など、サービス対象者のニーズを的確に把握する姿勢が重要である。

 

2-4.  利用者に対応したサービス

 公立図書館は、多様な利用者及び住民の利用を促進するため、サービス対象としてどのような人々がどの程度いるのか、館内利用者だけでなく非来館者も含めて広く実態を把握しておく必要がある。

 乳幼児、児童、ヤングアダルト、成人、高齢者といったそれぞれの年齢層に応じた適切なサービスを提供する。特に、高齢者は体力や視力が低下してくるため、パンフレットや案内に大きな活字を使用したり、拡大読書機や老眼鏡を置いておく。

 一般の図書館サービスを利用するのが困難な利用者には、点字資料や録音資料、拡大資料等を整備しておく。

 また、来館が困難な利用者のために、宅配や郵送貸出、施設訪問サービス等を展開することが望ましい。

 

2-5.  多様な学習機会の提供

 公立図書館は、利用者及び住民の自主的、自発的な学習活動を支援するため、講習会、読書会、鑑賞会等を主催し、これを奨励する。

 ニーズを幅広くとらえ、計画を立案し、ポスター等で広報活動を行う。また、不公平にならないよう、特定の団体だけがいつも使っていたりしないよう留意する。

 

2-6.  ボランティア活動等の促進

 公立図書館は、ボランティアの技術を高めるための講座を開催したり、ボランティア活動を行う場を提供したり、地域の施設とボランティアを繋ぐコーディネーターの役割を担うことが望ましい。

 

2019字

 

参考文献

「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(平成24年12月19日施行)

「図書館制度・経営論」糸賀 雅児、薬袋 秀樹著, 樹村房, 2013

 

 

【図書館情報技術論】近畿大学図書館司書通信課程 合格レポート

設題

 図書館を最大限に活用するため、または利用を円滑にするためにはどういった情報技術に着目し、理解を深めるべきか。自身の意見を含めて論じて下さい。

 

レポート作成上の注意事項

  •  本文を1,900字以上を書くこと。2,000字に近いほど良い。
  • テキストに記載されている内容の情報技術を挙げること。
  • 上記に加え、テキストには無い情報技術を挙げてもよい。例えば、自身の仕事で使用している情報技術や使用経験がある技術等。

 

総評基準

  •  レポート作成上の留意事項・ポイントが守られているか。
  • 論文の基本的な構成(書式、章立て、文体の統一、見出し、引用)が考慮されているか。
  • テキストや参考文献の内容の理解度を判断する。
  • レポ―ト作成者独自の着眼点も評価する。

 

★合格レポート★

 図書館を最大限に活用し、円滑に利用するために着目すべき情報技術について

 

1. 序論

近年、情報の電子化と情報技術の活用により、図書館の運営やサービスを効率的に行えるようになり、それを基盤として専門的なサービスを行うことが可能となってきた。そこで本論では、図書館を最大限に活用し、円滑に利用するという観点から、どのような情報技術に着目し、理解を深めるべきなのかについて述べる。

 

2. 図書館を最大限に活用するために

 公共図書館は、図書、雑誌、新聞等の出版物を収集・保存し、様々なサービスを通じて人々に提供するという役割があるが、利用者に図書館を最大限に活用してもらうためには、図書館が利用しやすいものでなければならない。利用しやすさてゃ、すなわち資料の入手しやすさであり、求めている資料を円滑に検索し、速やかに入手できるようにすることが、図書館を最大限に活用してもらうことに繋がる。そのためには、図書館の情報技術への理解が必要となる。以下にその代表例を示す。

 

3. 図書館を円滑に利用するために着目すべき情報技術

 

3.1 オンライン蔵書目録検索システム(OPAC

 OPACは、検索画面で検索語を入力するだけで、その検索語にヒットした図書の書誌事項と所蔵場所、貸出状況を検索できる。複数の語をかけあわせて検索できるため、カード目録と比べて検索精度が増した。また、ウェブ上で利用できるため、利用者が場所にとらわれずに利用することができ、利便性が飛躍的に向上した。

 

3.2 貸出・返却システム

 利用カードと図書のバーコードを読み込むことにより自動貸出を行う。貸出・返却手続きを効率化し、レファレンスサービス等のより専門的なサービスを充実させることが出来るようになった。

 

3.3 ICタグ

 物体識別用のICチップを埋め込んだタグをICタグという。ICタグはバーコードに代わって、近年利用され出した技術である。バーコードの場合は、読み取り機を一冊一冊押し当てて認識させなければならないが、ICタグは電波で情報を読み取るので、直接触れずに大量の図書の貸出・返却処理を一度に行うことができるため、業務を効率化、省力化することができる。また、図書館のゲートにICを読み取る機能を付与すれば、ゲート通過時に自動的に貸出処理ができるので、自動貸出機を通す必要もなく、利用しやすさの向上につながる。

 

3.4 デジタルレファレンスサービス

 メールや図書館のウェブサイトでレファレンス質問を受け付けるサービスで、利用者が来館せずにレファレンスサービスを受けることができる。また、利用者から問われることの多い資料や情報は、パスファインダーとして公開している。何度も同じレファレンス業務を行う必要がなくなるだけでなく、レファレンス事例を公開・共有することで、利用者が資料を探しやすくなり、レファレンスサービスの利用促進にもつながる。

 

3.5 オンラインデータベース

インターネットを経由して利用できるデータベースのことで、図書館がデータベースの提供業者と利用契約を結び、利用者はIDとパスワードを入力することで図書館内のパソコンからデータベース上の情報を検索、閲覧できる。

 公共図書館では多くの場合、図書館内からの利用に限られるが、大学の場合はVPNを利用して外部から利用することも可能である。速報性、専門性が高い情報を容易に検索、入手することができ、学術・研究に役立っている。

 

3.6 電子ジャーナル・電子書籍

 デジタル化された雑誌を電子ジャーナル、デジタル化された書籍を電子書籍という。来館せずに資料を閲覧することができる点が最大の利点である。また、印刷工程が要らず、冊子の輸送の必要もないことから、出版から利用までの時間を大幅に短縮できる。さらに、物理的な保管場所を確保する必要もなく、破損・汚損の心配もない。

 

3.7 デジタルアーカイブ

 重要文化財のような貴重な資料は、入手が困難な上に閲覧制限がされているものが多いが、こうした資料をデジタル化しインターネット上で公開することで、手軽に貴重な資料を閲覧することができる。来館せずとも閲覧が可能であり、原資料の保管という観点からもデジタルアーカイブは有用な技術である。

 

4. 結論

 以上のように、図書館を利用しやすくするための情報技術は多く存在し、利用者はこれらの情報技術を活用することで、書籍や雑誌記事等の書誌情報を知ったり、知りたい情報を入手することが容易にできるようになった。また、図書館側においては業務の効率化に加え、インターネット上で情報を公開・発信することが可能になった。

 しかし一方で、インターネット利用環境を持たなかったり、情報を探し出し、活用するための情報リテラシーが不足している人も少なくない。

 図書館の基本的な役割は、様々な出版物を収集・保存し、人々に提供するということに変わりはないが、これに加えて、インターネット等の電子情報へのアクセスを提供すること、電子情報を発信、或いは保存すること、住民に情報リテラシー教育を行うこともまた新たな図書館の役割として求められている。

 

2099字

 

 

【図書館概論】近畿大学図書館司書通信課程 合格レポート

設題

公共図書館を1つ選び、レポートを作成しなさい。以下について記入すること。

  • 図書館の正式名称と所在地
  • 立地、予算、蔵書数、年間増加数、貸出数、業務別職員数(内、過去数年間の採用者数、司書有資格者数)、収容座席数
  • 図書館サービスの種類と内容
  • 見学先の図書館に期待すること、改良すべき点、全体の感想等

 

レポート作成上の留意事項・ポイント

  • 事前に見学希望の図書館にインタビューの申し込みを行うこと。
  • 利用案内等、有用と思われる資料を入手し、レポートに添付すること。
  • 本レポートの目的は、調査を通じて実際の図書館サービスや活動を見て学ぶことです。

総評基準についてのメッセージ

調査した公共図書館について客観的に記述しているか、調査を通じて公共図書館に期待すること、感想、課題について書かれているかを重点的に評価します。

 

★合格レポート★

身近な公共図書館に関する現況と概説

 

1. 調査対象図書館の概要

 

正式名称:〇〇〇〇〇〇

所在地:〇〇〇〇〇〇〇

立地:〇〇〇〇〇〇は、〇〇〇〇〇〇〇に立地し、市内で最も規模の大きい図書館である。

予算:不明(当該図書館)、XXXXXXXXXXX円(〇〇市全体)

蔵書数:約XXXXXXXXXX冊(当該図書館)、XXXXXXXXXX冊(〇〇市全体)

年間増加数:不明(当該図書館)、XXXXXX冊(〇〇市全体)

年間貸出数:不明(当該図書館)、XXXXX冊(〇〇市全体)

職員数(当該図書館):不明

職員数(〇〇市全体):館長専任事務1名(内、司書資格有1名)、常勤職員XX名(内、司書資格有X名)、非常勤職員XX名(内、司書資格有X名)、臨時職員XX名(内、司書資格有X名)

過去数年間の採用者数:不明

収容座席数:XXX席

 

2. 図書館サービスの種類と内容

 〇〇〇〇〇図書館の館内には、開架スペースの他、視聴覚資料視聴コーナー、パソコン使用コーナー、学習机、グループ学習室、喫茶等がある。

 

2-1. パブリックサービス

 図書館内には開架フロアと開架書庫があり、開架フロアには一般開架スペース、新聞・雑誌コーナー、児童開架スペース、視聴覚資料スペース、レファレンス・地域資料スペースに分かれている。

 一般開架スペースは、大きく広がる空間に約XX万冊規模の書架と個人席・集合席合わせて約XXX席の閲覧席がある。インターネットが使用できるパソコン席XX席の他、持ち込みのノートパソコンや館内貸出用パソコンを利用できる席もある。

 新聞・雑誌コーナーでは、新聞XX紙、雑誌は一般的な雑誌から多様な趣味に合うもの、専門誌まで約XXX誌が揃えられている。

 児童開架スペースは、児童の視線を考慮した低い本棚に、絵本や紙芝居が揃えられている。防音壁で仕切られたおはなし室が設置されており、子供向けのおはなし会などが催されている。

 視聴覚資料スペースは、音楽・名作映画・古典芸能・紀行ものなど様々なジャンルのCD・DVD・ビデオテープがあり、1人用と2人用のブース計XX席で鑑賞できる。

 レファレンス・地域資料スペースは、辞書・辞典・年鑑・白書・統計など調べものの参考となる参考図書や地域資料が揃えられている。

 この他、インターネット上に図書館サイトが公開されており、利用案内やイベントなどのお知らせが確認できる。

 

2-2. 貸出サービス

 貸出サービスは、市内在住、在勤、在学の者の他、周辺自治体在住の者も対象とされている。貸出方式は、自動貸出機で資料と利用者カードを読み取り、レシートを受け取る。

  また、図書館内所蔵の資料はインターネットで予約することができる。所蔵していない資料についても、リクエストすることが可能である。図書館外に貸出ロッカーがあり、閉館後や休館日に予約本を受け取ることができる。返却時は、返却ポストに返すことができる。

 

2-3. 複写サービス

 館内の資料に限りコピー機を使用して、1枚10円で複写できる。パソコン利用コーナーがあるが、パソコンの資料をプリントアウトすることはできない。

 

2-4. レファレンスサービス

 何か調べたい事があるときに、図書館員が調べものの手伝いをしてくれるサービスがある。参考となる資料を紹介したり、資料の使い方のアドバイスなどを行う。申込み、及び回答は、カウンター、電話、ファックス、電子メールで行われている。

 

2-5. 対象別サービス

 児童用開架スペースは、本棚を低くしたり、タッチパネル式のパソコンを設置したりと、子供に使いやすく配慮されている。

 ヤングアダルトコーナーには、漫画やライトノベルが置かれている。

 ボランティア室には、点字資料や録音資料、拡大資料、拡大読書機や点字プリンターがある。

 

3. 調査対象図書館に期待すること

 従来、利用者が必要とする資料は、図書や雑誌、新聞など紙に印刷された資料が主だった。しかし、現在ではビデオ、CD,DVDなどの視聴覚資料や、電子ジャーナル、電子書籍などデジタル化された資料も欠かせなくなった。

 また、情報通信の普及により、利用者は来館することなく、携帯や自宅のパソコンから簡単に図書館の蔵書を検索し、読みたい本を予約し、予約図書のお知らせメールを受け取ることが出来るようになった。今後は、電子書籍を携帯や自宅のパソコンから閲覧することも可能になるであろう。こうした社会の変化に柔軟に対応し、成長し続ける図書館であって欲しいと思う。

 

4. 調査対象図書館の改良すべき点

 館内及び図書館サイトにおいても、多言語での案内が準備されていない。多言語でのパンフレットを置いたり、案内板や自動貸出機は少なくとも英語で表記されるべきであろうと思う。外国語が話せるスタッフ、或いは自動翻訳機などを配備しておくのもよいのではないかと思う。今後は、外国人利用者を対象とした、多文化サービスを展開していくことが必要になってくるであろう。

 

2049字